腱鞘炎
- 物を持ち上げると手首が痛い
- キーボードを打つ時痛む
- 手首を使う時痛い
腱鞘炎|調布ふだてん整骨院
腱とは、筋が骨に付着する部分で、筋の収縮を骨に伝える役割があります。
筋の力を伝達する際、周囲の骨や筋、腱と接する部分に摩擦が生じます。
摩擦による組織損傷や力の損失を防ぐための補助の一つに腱鞘があります。
腱鞘とは、管状滑液包とも呼ばれ、この鞘の中に腱が入ります。
腱の損傷には『断裂』と『炎症』に分けられていて、腱の炎症には腱実質炎と腱鞘炎の2種類があります。
外傷による損傷|調布ふだてん整骨院
・急性の損傷
腱にかかる過度の張力、不意に加わった荷重、運動時の急激な抵抗、直接的な衝撃などが1度の外力として加わり損傷を引き起こしたもの。
損傷の明確な原因あり、突然の痛みや機能障害が生じます。
・亜急性の損傷(疲労性腱損傷)
微弱な負担が繰り返しまたは継続してかかることで突然臨床症状が出たり、徐々に症状が現れたりします。
①仕事や運動により、持続的・継続的な負担がかかることで微細な損傷を繰り返し、症状が現れる。
②関節や骨損傷による形態の変化により腱の走行が異常になり症状が現れる。
状態による損傷|調布ふだてん整骨院
- ・局所的な肥厚がある場合
- ・関節リウマチや結核または化膿性腱鞘炎などによる腱自体に病変がある場合
腱鞘炎とは、骨と筋肉をつないでいる“腱”と腱を包む“腱鞘”と呼ばれる組織に摩擦が生じることによって炎症が生じる疾患のことです。腱や腱鞘は全身のさまざまな部位に存在していますが、症状は主に動きの多い手首や指に発症します。
代表的なものでは、スマホの使い過ぎなどによって手首の母指(親指)側にある腱鞘に発症する『ド・ケルバン病』、指の腱鞘に発症する『ばね指』などが挙げられます。腱鞘炎を発症すると、指や手首に痛みが生じるだけでなく、腱鞘が腫れて狭窄する(狭くなる)ため、腱のスムーズな動きが妨げられて手首や指の動きが悪くなることも少なくありません。
また、周辺の神経を刺激することでしびれが走ることもあります。
腱鞘炎は、手首や指を酷使することで腱と腱鞘に過剰な摩擦がはたらくことで炎症が引き起こされます。
そのため、腱鞘炎は主にキーボード操作やピアノ演奏など指と手首を長時間動かす作業を日常的に行っている人、何かを強く握って行うスポーツをしている人、育児中の人などが発症しやすいとされており、近年では長時間のスマホ操作も腱鞘炎のリスクを高めるとして注意喚起がなされています。腱鞘炎は特に手首や指を酷使していない場合にもよく見られることから、加齢に伴い腱鞘が硬くなることや女性ホルモンのバランスの変化なども発症に関与しているのではないかと考えられています。
腱鞘炎を発症すると、炎症が生じた腱鞘の周囲に痛み、腫れ、発赤などが現れます。また、腱鞘が腫れることで腱がスムーズに動かなくなり、腱がつながる指の動きが悪くなるのも特徴です。
代表的な腱鞘炎の1つである『ド・ケルバン病』では、腱鞘にガングリオンというしこりが生じて、母指が動かしにくくなります。一方、『ばね指』は指の腱鞘に炎症が生じるためその指を動かしにくくなり、動かそうと試みると突然ばねのように指が伸びる“ばね現象”という特徴的な症状が現れます。また、炎症が悪化すると周囲を走行する神経に刺激を与えて痛みの原因になることもあります。
腱の治癒について|調布ふだてん整骨院
アキレス腱は血行が多く周囲に結合組織が多く治癒が比較的速やかに進行するのに対し手指の腱は血行が乏しく治癒の進行が遅いのが特徴的です。
腱鞘炎は指や手首を酷使することによって引き起こされます。そのため、腱鞘炎を予防するには、長時間手首や指を酷使する作業を避ける、手首や指のだるさを感じたら作業をやめるなどの対策が必要です。
指を動かしたときに、特定の指だけ痛かったり、ひっかかったようになり思い通りに動かなくなったりした場合に注意が必要です。
完全に指がひっかかった状態が続くと、関節が固くなり、手術をしても腱鞘炎を発症する前ほど指の曲げ伸ばしがスムーズに行なえなくなる場合があります。関節や神経が原因の疾患で、腱鞘炎と同様の症状が出ることもあります。使い過ぎが原因であることが多く、指の曲げ伸ばしをあまり行なわないことが重要です。ひっかかるかどうかを試す動作もなるべく控えましょう。また、夜間に指を伸ばしてテーピングすると指の安静になり有効です。
ただし、指を全く動かさないと、関節が固くなってしまうので、一日のうちに何度か指をストレッチしておくことが大切です。